第14回:読んでよかったこんな本(絵本編)
さあ、好き勝手に書いてきたこのてきとう育児ブログも、とうとうこれで最終回。
最終回は気楽に、今まで息子娘と読んできた絵本の中で、これがお薦めというものをご紹介していきます。私は別に絵本好きでもなく詳しいわけでも無いので、結果的に何の新鮮味もないド定番の本だらけになってしまったのはご了承ください。
さて、ご紹介の前に、あなたはどんな絵本が「いい絵本」だと思いますか?
私が考えるいい絵本とは、「子供のためを思っていない本」です。
もう少し語弊のない言い方をすると、「子供の教育のためにはどんな話を与えたらいいか」とか、そういう下衆な視点で書かれたものではなく、「自分が面白いと思う話、書きたいと思う話がたまたま絵本という形式だっただけで、別に子供に理解してもらおうなんてちっとも思ってない本」が、いい絵本なのだと思うのです。
私の個人的な感想としては、絵本の世界もまぁトンデモが多くて、これ文科省から補助金出てんじゃないのか?と思うような、タイトルだけでもう退屈だと丸わかりな道徳感バリバリの、全国の学校図書館で10年以上誰も手に取らないんだろうなコレ・・・という作為的な絵本が図書館には結構置いてあります。
でも実は、そういう本を見分ける個人的なコツがあります。
それはまず巻末を開いてみる事で、そこに「この本のねらい」だの「保護者の方々へ」とか書いてあったらまぁ7割以上ダメですね。
もうね、あのブルーナのデッドコピーとしか思えない「〇〇〇ちゃんシリーズ」なんて、なんであんなに長年にわたって何冊も描かれてんだかさっぱりわからんですよ(愛読者の方すみません)。
さて前置きはこれくらいにして私のお薦めの絵本ですが、私の中で絵本界の二大巨匠と勝手に呼んでいるのが、長新太先生とかがくいひろし先生です。
【長新太先生】
全く先が読めない、論理性を無視した摩訶不思議なストーリー展開、この人精神ちょっとアレなんじゃないか?と思えてくる独特の画風と色使い。でも何だろう、人間の精神の奥底に眠る原始的な何かを刺激してきて、どの本も途中で読むのを止められないくらい引き込まれるし、妙に記憶に残るんです。この感じ、ホント「一度読んでみてください。そうすれば分かります」としか言いようがありません。
なおこの方、他の作家さんと組んで絵だけ描いてストーリーは他の人という作品も非常に多いんですが、やっぱり本人がストーリーまで書いた物でないと、あの独特の世界観はありません。
ですので、選ぶ際は作・絵の両方が長新太のものをお選びください。それならどれを選んでも、まずハズレは無いです。
彼の作品から敢えて3冊を選ぶとしたら、この「キャベツくんシリーズ」ですね。
あと、「そよそよとかぜがふいている」「アブアアとアブブブ」「クーくんとツーくんシリーズ」とかも好きです。
【かがくいひろし】
「だるまさんシリーズ」があまりにも有名で、たぶん何もしなくてもこの本は、いつかは幼稚園か保育園で読んでもらってくるんじゃないかと思いますが、私は何と言っても「まくらのせんにん そこのあなたの巻」を推したい。タイトルに若干のヒントはあるのですが、この絵本の驚愕の結末を予想できたら本当に凄いです。それくらい奇想天外。
それと、「おしくらまんじゅう」も子供が覚えやすいし意外性もあって楽しいし大好きな絵本です。
それから、色んな子に見せたけど今のところ100%の確率でどの子も夢中になっているのが、わらべきみか先生の「てのひらしかけえほん」。特にこちらの「すいぞくかん」は凄かったです。
仕掛け絵本の宿命で、子供が乱暴に扱ううちに一部がちぎれたり折られたりしてしまうのが常ですが、566円という驚きの安さなのでそんなに気になりません。
それ以外で私のお薦めはこのあたりでしょうか。
「ゆうたくんちのいばりいぬ」シリーズは、第一作以外もハズレなく平均的に面白いですが、残念ながら「コロちゃん」の続編と「おやさい」の続編である「くだものだもの」はちょっと微妙です。
それから、これはまだ自分の子にはまだ早いと思うのでまだ買っていませんが、画力や文章理解力・連想力がもう少し育ったらそろそろ買ってあげたいなーと思っているのがこれ。
正直私は、五味太郎さんの絵本は、彼の賢さが本全体からにじみ出てしまって作為を感じる時があるのであまり好きではないのですが、この「らくがき絵本」だけはもう圧巻、脱帽です。
ぜひ一度書店で手にとって、中身を見て下さい。そうすれば「子供じゃなくてむしろ自分がやってみたい」と思うくらい、大人でも頭を悩ませる素晴らしいらくがきのお題に溢れているのがすぐお分かりになると思います。
とりあえず、すぐに思いつくところでこれくらいでしょうか。
これらの本は、「らくがき絵本」以外は自分の息子で食いつきのよさを実証済みです。全部図書館にあった本ですので、ぜひ皆様も図書館でお探し頂ければと思います。
絵本に関しては、私も全然詳しいわけではないので、「私はこれをお薦めします」といったコメントがあれば、コメントにご記入頂くか、ツイッターID:@Via_Nironeに返信頂けるとうれしいです。
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